医療制度改革

先日、厚生労働省から「医療経済実態調査」の結果が公表されました。これを受けて、勤務医の年収が1450万円に対して、開業医は2522万円で、勤務医の1.7倍という格差がさらに問題となりそうです。人の命を預かる仕事だけに、個人的にはそれなりの報酬が必要だと思うので、医師のみなさんが納得いく仕組みができればいいと思いますが、でも、どこかで「Dr.コトー」のように、地方で頑張る医師の方が居てくれると、なんだか心が救われるような気持ちになるのは私だけでしょうか…。

都市部に集中する医師。そして偏る専門医。政治で何とかならないのでしょうか…。ドイツ医療制度では、病院(勤務医)と開業医の役割分担が明確になっており、交通事故や意識不明の患者以外は開業医が最初に診断を行うようです。また、開業医の休診日は統一されており、休診日と夜間は救急業務医が担当します。この救急業務は当番制となっており、65歳までの開業医は病気や妊娠・育児中でない限り、全員が一般救急当番に参加する義務があるようです。どうしても救急当番に参加できないときは、同僚医師に連絡をして承諾を取るなど、医師同士の協力体制がシステム化しているようです。そしてさらに、この一般救急業務の能力がなければ、開業の許可が下りないようです。さすがは医療先進国ですね。また、開業医の過剰や集中を防ぐため、開業医の定員制を実施しているようです。つまり、行政地域に準拠して、医療圏を設定し、その医療圏ごとに専門医1名あたりの住民数を定め、住民が増減すればそれに比例して定員数も変化する…といった仕組みです(供給不足の地域で開業を推進する方法として行っているようですが…)。

前述の内容については、開業の自由が制限されるといった点で、患者目線でどれだけの医療サービスができるか…、などと言った面では賛否両論あるでしょうが、ドイツに至っては医師からの目だった反対の声などはないようです(患者となる国民の声も聞きたいところですが…)。専門性と高度化が日々進む医療技術。それだけに、都市部に医師が集中するのもうなずけますが、医療は「公共の福祉」でもあるだけに、自由ばかりで過当競争するよりも、他国の仕組みを参考にしつつ、利害調整も含め、ある意味において政治主導による、よりよい制度作りに期待しましょう。

投稿者 竹中猛 : 20:16

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